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貿易実務における危険負担〈京都弁護士会弁護士による貿易実務の法律相談〉

 

貿易実務における危険負担を弁護士法人オールワン法律会計事務所(京都弁護士会)の弁護士(京都弁護士会)が解説します。

 

1 危険負担とは

 

危険負担とは、取引の対象となる物が売主・買主いずれにも責任のない状態で滅失・毀損した場合、その滅失・毀損により生じた損害を売主・買主いずれが負担するのかという問題です。

 

国内取引では、民法534条第1項が物権の設定・移転を目的とする双務契約において特定物を目的とした場合の債権者主義(債権者、すなわち物に関して所有権等を取得する側が危険を負担する)を規定しています。

 

貿易実務では、当該売主・買主に運送人が加わるため、予め危険負担についての取り決めをしておく必要があります。

 

2 「Ship`s Rail」基準

 

代表的なトレードタームズであるFOB、C&F(CFR)、CIFは、いずれも在来貨物船を想定したトレードタームズです。

 

これらトレードタームズによると、貨物がテークル( tackle:滑車とロープを組み合わせた重量物の運搬装置です)で移動され、船の手すり(Ship`s  Rail)を超えると危険が売主から移転するとされています。

 

通常、船会社が貨物の船積みから陸揚げまでの責任を負担します。

 

そこで、船積み時に船の手すりを超えるまでは売主が危険を負担し、その後目的地で貨物が船の手すりを超えるまでは船会社が責任を負担し、それ以降は買主が責任を負担することになります。

 

もっとも、このShip`s  Railを基準とするのはインコタームズであって、改正アメリカ貿易定義、ワルソー・オックスフォード規則ではテークルで移動後、貨物が安定的に甲板等に着陸した時点を基準として危険が移転するとしています。

 

実際には売主・買主とも海上貨物保険によりリスクをヘッジしていますので、いずれの時点で貨物に滅失・毀損が生じてもあまり問題となりません。

 

【ご留意ください!】

 

本解説は、貿易実務における危険負担の基本的な考え方を示すものです。具体的な危険負担の所在等については弁護士等の専門家にご確認いただくようお願いします。

 

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