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事業承継の失敗事例〈京都弁護士会弁護士・税理士による事業承継の法律相談〉

 

事業承継の失敗事例を弁護士法人オールワン法律会計事務所(京都弁護士会)の弁護士(京都弁護士会)税理士(近畿税理士会下京支部)が紹介します。

 

ここでご紹介するのは、残念ながら事業の承継で問題が生じた事例です。

 

事業承継について対策らしい対策を行わなかったために問題が生じた事例があります。

 

他方で、なかには対策の道半ばで企業オーナーに相続が発生したために問題が生じた事例や、対策の方向性が間違っていたために問題が生じた事例もあります。

 

1) 後継者と古参幹部の対立

 

企業オーナーの子弟である後継者は、大学卒業後、数年間別の企業に就職した後、20歳代半ばで役員として親の会社に入社。

 

入社当初から、「上から目線」での社内における振る舞いに古参幹部を中心に反発が広がる。

 

一方で、「ジュニア」「若社長」と持ち上げる幹部もいて、やがて社内は後継者に反発するグループと、後継者に追従するグループに二分化される。

 

親が亡くなり、後継者が代表者に就任すると、反後継者派と後継者派の対立が次第に激化。

 

後継者が、反後継者派の役員を解任したことで、解任された反後継者派の役員が弁護士を介して地位の保全を会社に求め、対立がさらに激化。

 

最終的に、後継者と反後継者派グループとは表面的に和解したものの、依然として両者にはわだかまりが残ったままになっている。

 

2) カリスマオーナー交代後の業績不振

 

オーナー個人の人柄、信用、人気に依存して順調に成長していた企業で、オーナーが引退し、子が後継者として事業を引き継ぐことに。

 

後継者は、先代オーナーの経営方針を踏襲して事業を盛り立てるべく努力するが、取引先の反応は芳しくなく、承継後5期以上にわたり売上、営業利益いずれも大きく減少。

 

この間、社内の人材流失も続き、会社にかつての勢いはなくなっている。

 

3)  後継者指名を巡る争い

 

オーナーの弟2人がそれぞれ代表権のない専務取締役と常務取締役、子が平取締役の企業で、オーナーが後継者を指名しないまま急逝。

 

順序どおり代表取締役と専務取締役への昇格を主張する叔父2人と、親の後を継いで代表取締役への昇格を主張する甥が対立。

 

話し合いの結果、暫定的に叔父が代表取締役に就任し、その後、甥が代表取締役に就任する合意がなされた。

 

しかし、代表取締役となった叔父には子がおり、また自社株も親族間に分散している。

 

叔父が将来約束を守って代表取締役の地位を譲ってくれるのか心配になった甥は、弁護士に相談して将来の自らの地位を確保する方途を模索している。

 

4) 相続による自社株の分散

 

妻、長男、長女、次女がいる企業オーナーが、遺言を作成せずに急逝。

 

後継者の長男に対して自社株の承継が終了していなかったため、相続財産の大半を自社株と事業資産が占めることに。

 

長男が自社株と事業資産の相続を主張したのに対して、長女と次女が法定相続分での遺産分割を主張したため、遺産分割協議が難航。

 

長男は、長女と次女が相続する自社株の議決権を排除するため、無議決権株式の発行を提案するが、長女と次女は見返りに配当優先株とすることを要求。

 

顧問税理士の強い勧めもあり、相続税の納期限であるオーナーの死亡後10か月までに遺産分割協議を成立させたが、結局、長男が自社株と事業資産の大半を相続する見返りに、長女と次女に対して代償金を分割で支払うことに。

 

さらに、長男は、自社株を金庫株として納税資金を確保したため、会社の財務内容は悪化。

 

今後長男は、長女と次女に対する長期間の代償金支払いと、会社財務の立て直しを迫られることに。

 

5) 特別受益の主張による遺産分割協議の難航

 

妻に先立たれ、長女、長男、次女がいる企業オーナーが、遺言を作成せずに死亡。

 

遺産分割協議がはじまったが、オーナーである父親から自社株の生前贈与を受けていた後継者の長男は、父親が亡くなった時の相続財産を法定相続分で分割することを主張。

 

これに対して、長女と次女は、長男が生前に贈与を受けた自社株が特別受益にあたるとして、相続財産に自社株を持ち戻したものを遺産分割の対象とすることを要求。

 

双方が主張を譲らないため、弁護士に委任して家庭裁判所で遺産分割調停を行うことに。

 

6) 会社に対する貸付金

 

会社の資金繰りが厳しい局面を迎えるたびに自己資金を会社に貸し付けていたオーナーが死亡。

 

オーナーの妻は、相続税の計算にあたり、財務内容が悪い会社に対する貸付金は額面より低い評価になると考えていたが、税理士に相談すると、原則として額面で評価されてしまうと説明を受ける。

 

相続財産の大半は自社株と貸付金のため、オーナーの妻は、相続権を放棄し、会社も廃業(特別清算)することに。

 

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