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種類株式による事業承継2〈京都弁護士会弁護士・税理士による事業承継の法律相談〉

 

種類株式を活用した事業承継対策について弁護士法人オールワン法律会計事務所(京都弁護士会)の弁護士(京都弁護士会)税理士(近畿税理士会下京支部)が解説します。

 

1 取得条項付株式

 

取得条項付株式とは、株式発行会社が株主の同意なしに一定の事由が発生したことを条件として、株主から強制的に株式を取得することができる株式のことです(会社法第107条第2項第3号、会社法第108条第1項第6号)。

 

この種類株式は、会社がイニシアティブを取って当該株式の存続期間を決定することができます。

 

例えば、オーナーに複数の後継者候補がいる場合、後継者が決定してから自社株を移転しようとすると、思わぬコストが発生します。

 

そこで、後継者候補に取得条項付株式をとりあえず承継しておき、後継者が決定した段階で、後継者以外の者が有する取得条項付株式を取得し、その対価として金銭や無議決権株式を交付すれば後継者に経営権を集中することができます。

 

つぎに、オーナーが拒否権付株式を有する場合、オーナーに相続が発生すると拒否権付株式を第三者が取得するリスクがでてきます。

 

また、オーナーが拒否権付株式を有したままの状態で判断能力が低下して適切な意思決定ができない状況になると、事業が渋滞します。

 

こうした事態を避けるため、拒否権付株式にオーナーの死亡や判断能力低下(具体的には成年後見の開始や任意後見の開始)を条件とする取得条項を付けることで解決が可能です。

 

2 全部取得条項付株式

 

全部取得条項付株式とは、株主総会の決議(特別決議)を要件として、会社がその全部を取得できる株式をいいます(会社法第108条第1項第7号)。

 

全部取得条項付株式は、少数株主を整理(スクイーズアウト)する際に有用です。

 

種類株(A株とします)を発行できるよう株主総会決議を行った上で、再度株主総会の特別決議により既発行の株式を全て全部取得条項付株式にします。

 

その上で再再度株主総会の特別決議により全部取得条項付株式の取得を行います。その際に少数株主に割り当てるA株が端株となるように調整すれば、金銭の支払いを条件として少数株主から株式を取得することができます。

 

この場合の留意事項は、端株に金銭を交付する場合、当該金銭に端株が生じたことを理由として交付された場合は、税務上端株に相当する株式を交付したと扱われるため、少数株主には譲渡所得課税のみが課されます。

 

他方、金銭の交付が実質的な取得の対価であると判断されると、株主全員に対してみなし配当課税及び譲渡所得課税が課されるため注意が必要です。

 

【ご留意ください!】

 

本解説は、取得条項付株式、全部取得条項付株式を活用した事業承継の基本的な考え方を示すものです。具体的な事業承継対策の立案や実行にあたっては、弁護士、税理士等の専門家にご相談いただくようお願いします。

 

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取得条項付株式・拒否権付株式(黄金株)を活用した事業承継対策の法律相談は京都の弁護士法人オールワン法律会計事務所の弁護士(京都弁護士会)・税理士(近畿税理士会)にお任せ下さい。

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