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退職金による自社(非上場)株式の株価対策〈京都弁護士会弁護士・税理士による事業承継の法律相談〉株価対策1 生前退職金

 

役員退職金を活用した株価対策について弁護士法人オールワン法律会計事務所(京都弁護士会)の弁護士(京都弁護士会)税理士(近畿税理士会下京支部)が解説します。

 

1 株価対策の考え方

 

非上場株式の税務上の時価についての類似業種比準価額は「配当」、「利益」、「純資産」の3要素で決定します。

 

このうち、「利益」は、「配当」、「純資産」に比べて株価に3倍の影響を与えます。

 

したがって、「利益」を圧縮することが自社株の評価を引き上げる一番の近道となります。

 

2 役員退職金の支給

 

利益を引下げるもっともポピュラーな手法が、オーナーに対する退職金の支給です。

 

オーナーに対する退職金支給後は一時的に「利益」、「純資産」を圧縮することができます。

 

退職金を支給するタイミングで自社株を移転することで、株価を低く抑えながら自社株を承継することができます。

 

また、退職金の支給は通常1期限りですので、会社の財務内容に長期にわたり影響を与えることを避けることができます。

 

仮に、内部留保や後述する生命保険の解約返戻金で退職金の原資が準備できない場合も、オーナーに資金的余裕がある場合は、法人が発行した少人数私募債をオーナーが引き受けることで退職金原資を調達することも可能です。

 

3 生前退職金支給の注意事項

 

1)退職金の額を適正にする

 

不当に過大な退職金は、法人税法上の損金として認められません。

 

役員の退職金の支給基準として一般的に用いられるのは次のような算式です。

 

[最終月額報酬※1]×[勤続年数]×[平均功績倍率※2]

 

※1

極端な偏りを避けるため加重平均値を用いて算定します。

 

※2

創業者の社長や会長の場合、一般的には3.0~3.5程度の設定をするのが一般的です。

 

2)代表者の地位の返上

 

退職金の支給を受けたオーナーは、名実ともに会社の代表者としての地位を返上する必要があります。

 

役員の分掌変更等に伴い支給した退職金については、次のような事実があり、分掌変更等により役員としての地位又は職務が激変し、実質的に退職したのと同様の事情があると認められる場合に退職金として認められます(法人税基本通達9‐2‐35)。

 

「常勤役員が非常勤役員になったこと」

(但し、非常勤であっても代表権を有する者及び代表権を有しないが実質的に当該法人の経営上主要な地位を占めていると認められる者は除かれます)

 

「取締役が監査役になったこと」

(但し、監査役であっても、実質的に当該法人の経営上主要な地位を占めていると認められる者は除かれます)

 

「分掌変更等の後における報酬が激変したこと」

(激変とはおおむね50%以上の減少をさします)

 

肩書きだけ代表取締役会長や社長から非常勤取締役や相談役に変わっても、経営に影響を与えていると判断される場合などは、オーナーに支給された退職金はやはり損金とはなりません。

 

【ご留意ください!】

 

本解説は、役員退職金支給の基本的事項を述べたものです。事業承継対策としての退職金の支給については、必ず弁護士・税理士等の専門家にご相談下さい。

 

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