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労働組合と団体交渉〈京都弁護士会弁護士による労働問題の法律相談〉

 

労働組合との団体交渉を弁護士法人オールワン法律会計事務所(京都弁護士会)の弁護士(京都弁護士会)が解説します。

 

1 団体交渉の対象事項

 

企業として処理することができる事項であれば、使用者が任意に応じる限り、どのような事項でも団体交渉の対象となりうるとされています。

 

ただし、使用者が団体交渉を行うことを労働組合法によって義務づけられている事項は一定の範囲に限られます。

 

労働組合法上、使用者が団体交渉を行う義務のある事項は、「労働組合の構成員たる労働者の労働条件その他の待遇や当該団体的労使関係の運営に関する事項であって、使用者に処分可能なもの」とされています。

 

具体的には、

 

「労働条件その他の待遇」の代表例は、労働の報酬、労働時間、休憩・休日・休暇、安全衛生、災害補償、教育訓練です。

 

組合員の配転、懲戒、解雇など人事に関する事項も該当します。

 

「団体的労使関係の運営に関する事項」とは、ユニオン・ショップ、チェック・オフ、労使協議手続などです。

 

2 団体交渉の手続

 

使用者の団体交渉義務の基本的な内容に、誠実交渉義務(使用者は労働者の代表者と誠実に交渉にあたる義務)があります。

 

誠実交渉義務の内容として、使用者が単に労働組合の要求や主張を聞くだけではなく、労働組合の要求や主張に対しその具体性や追求の程度に応じた回答や主張をし、必要によっては使用者の回答や主張について論拠を示したり、必要な資料を提示する必要があります。

 

判例上も、使用者には、合意を求める労働組合の努力に対しては誠実な対応を通じて合意達成の可能性を模索する義務があるとされています(カールツアイス事件、東京地判H1.9.22労判548号64頁)

 

次のような使用者の対応は、誠実交渉義務違反とされています。

 

当社には労働協約締結の意思はないと最初から宣言するなど、合意達成の意思のないことを最初から明確にした交渉態度を示すこと

 

使用者側の交渉担当者が実際上交渉権限を与えられておらず、労働組合の要求等に対し「社長に聞いて返事する」と回答するのみなど団体交渉の場で何一つ進展しない場合など、見せかけだけの団体交渉を行うこと

 

労働組合の要求に対して一般的には好ましくないなど回答するのみで、当該要求を認めるか否か、認めるとしてどの程度かについて一切応答しないなど、拒否回答や一般論のみで議題の内容につき実質的検討に入ろうとしない交渉態度を示すこと

 

配置転換に対して会社の権利であるから組合から何も言われる筋合いではないという態度に終始するなど労働組合の要求・主張に対する回答・説明・資料提示などの具体的対応が不足していること

 

誠実交渉義務は、使用者に労働組合の要求や主張を受け入れたり、譲歩したりすることを認める義務ではありません。

 

使用者及び労働組合双方が当該議題についてそれぞれ自己の主張・提案・説明を出し尽くし、これ以上交渉を重ねても進展する見込みがない段階にいたった場合には、使用者は交渉を打ち切ることが可能です。

ただし、実際の団体交渉の現場で、上記段階を見極めることは困難なケースが多く、使用者側から団体交渉を打ち切る場合には誠実交渉義務違反とならないよう、細心の注意が必要となります。

 

【ご留意ください】

 

本解説は労働組合・団体交渉の基本事項を述べたものであり、詳細は弁護士等の専門家にご確認ください。

 

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