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労働条件切下げ(低下)〈京都弁護士会弁護士による労働問題の法律相談〉

 

労働条件切下げ(低下)の問題について弁護士法人オールワン法律会計事務所(京都弁護士会)の弁護士(京都弁護士会)が解説します。

 

会社の業績が伸びず、売上・利益とも低迷する場合は、固定経費としての人件費の削減に着手する会社も多いと思われます。

 

しかしながら賃金を始めとする労働条件は、使用者の一方的な思惑で切下げることはできません。

 

労働条件の変更は、労使双方の合意に基づく必要があります(労働契約法8条)。

 

どのような場合に労働条件の切下げが認められるのか検討します。

 

1 就業規則の変更

 

労働契約法に拠れば、就業規則の変更内容が合理的であり、かつ変更後の就業規則が労働者に周知されている場合は、例外的に労働者との合意がない場合も就業規則により労働条件を不利益に変更できます(第10条)。

 

そして、変更内容が合理的か否かについては、

 

① 労働者の受ける不利益の程度

② 労働条件変更の必要性

③ 変更後の就業規則の内容の相当性

➃ 労働組合等との交渉の状況

➄ その他の事情

 

といった基準で判断されます。

 

また、変更内容が全体として合理的と認められる場合も、一部の従業員が著しい不利益を被り、労働条件改善等といった利益を受けることがない場合は、その一部の従業員との関係では合理性が否定される可能性もあります。

 

2 労働協約の締結

 

締結された労働協約の内容が、締結相手の組合の組合員の労働条件の最低基準を定めたものであると解釈される場合は、当該労働協約より有利な労働条件を個別に定めることも可能であるため、そもそも労働協約による労働条件の切下げの問題とはなりません。

 

他方、労働協約の内容が、組合員の実際の労働条件を定めたものであると解釈される場合は、労働協約による労働条件の切下げの可否の問題となります。

 

この場合、労働協約により労働条件が不利益に変更されると、原則として労働協約より組合員に有利な労働契約は無効とされ、組合員の労働条件は労働協約に定める水準となります(労働組合法16条)。

 

ただし、過去の裁判例では、組合員が既に取得している賃金債権を処分するような労働協約の締結には個々の組合員の個別の授権が必要であると判断したものや、組合内部の民主的手続きの欠如・当該労働協約の内容の不合理性を理由として労働協約の規範的効力を否定したものもありますので、注意が必要です。

 

【ご留意ください!】

 

本解説は、労働条件の切下げ等についての基本的な考え方を示すものです。具体的な労働問題の解決にあたっては弁護士等の専門家にご相談いただくようお願いします。

 

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解雇・雇い止め・退職金・労働組合との団体交渉等の労働問題に関する法律相談は京都市営地下鉄四条駅・阪急京都線烏丸駅直結の京都の弁護士法人オールワン法律会計事務所の弁護士(京都弁護士会)にお任せ下さい。

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