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相続発生後の手続〈京都弁護士会弁護士による相続の法律相談〉

 

相続発生後の手続を弁護士法人オールワン法律会計事務所(京都弁護士会)の弁護士(京都弁護士会)が解説します。

 

相続のはじまり

 

最愛の人を喪った家族は、悲しみや故人の想い出に浸る間もなく、実に様々な「やるべきこと」が待ちかまえています。

 

通夜・告別式、初七日、四十九日等の法要、納骨、死亡届等の各種届け出。

 

また、被相続人(亡くなった人のことを法律上このように呼びます)が遺言を作成しておらず、相続人(遺された人を法律上このように呼びます)が複数いる場合は、相続人間で、被相続人の財産をどのように分けるのかを話し合う遺産分割協議を行う必要があります。

 

ここでは相続手続きの概要を確認したいと思います。

 

1 死亡届の提出

 

死亡を知った日から7日以内(戸籍法第86条)

 

【関連条文】

 

 戸籍法第86条

死亡の届出は、届出義務者が、死亡の事実を知つた日から7日以内(国外で死亡があつたときは、その事実を知つた日から3か月以内)に、これをしなければならない。

2項

届書には、次の事項を記載し、診断書又は検案書を添付しなければならない。

① 死亡の年月日時分及び場所
② その他法務省令で定める事項
3項
やむを得ない事由によつて診断書又は検案書を得ることができないときは、死亡の事実を証すべき書面を以てこれに代えることができる。
この場合には、届書に診断書又は検案書を得ることができない事由を記載しなければならない。

 

2 相続放棄限定承認手続

 

 自己のために相続開始があることを知った時から3か月以内(民法第915条第1項)

 

被相続人が残した相続財産について、マイナス財産がプラス財産を上回ることが明らかな場合には、被相続人の借金を引き継がないために相続人が相続放棄を行うことを検討する必要があります。

 

また、被相続人の相続財産がマイナス・プラスいずれとなるのか不明な場合は、相続人は後述する限定承認手続きを行うことを検討する必要があります。

 

これら相続放棄・限定承認手続きは、相続人が相続開始を知ってから原則3か月以内に、被相続人の住所地を管轄する家庭裁判所に対して行う必要があります。

 

相続放棄や限定承認手続きについては、相続放棄・限定承認をご覧下さい。

 

【関連条文】

 

 民法第915条

 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。

ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。

2項

相続人は、相続の承認又は放棄をする前に、相続財産の調査をすることができる。

 

3 準確定申告

 

 納税義務者の相続人は、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から4か月を経過した日の前日までに確定申告(準確定申告)を行う必要があります(所得税法第124条)。

被相続人が生前、確定申告をしていた場合は準確定申告を行う必要があります。

 

 【関連条文】

 

 (確定申告書を提出すべき者等が死亡した場合の確定申告)

 所得税法124条
確定所得申告の規定による申告書を提出すべき居住者がその年の翌年1月1日から当該申告書の提出期限までの間に当該申告書を提出しないで死亡した場合には、その相続人は、次項の規定による申告書を提出する場合を除き、政令で定めるところにより、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から4か月を経過した日の前日までに、税務署長に対し、当該申告書を提出しなければならない。

 

4 遺産分割協議

 

1) 遺産分割が必要な場合

 

法定相続人がいない場合や相続人が1人である場合を除いて、遺産を分割する必要があります。

 

被相続人が遺言を残している場合、原則として遺言の内容に従って遺産を分割します(指定分割)。

 

遺言が残されていない場合、相続人が協議により遺産を分割します(協議分割)。

 

遺産分割協議ができない場合や協議によっても分割できない場合は、家庭裁判所の調停・審判手続きにより遺産を分割します(調停・審判分割)。

 

詳しくは、遺産分割のルールをご覧下さい。

 

2) 遺産分割協議を行う前に

 

 遺産分割協議を行うには、①遺産分割協議の対象となる相続財産が確定されており、②遺産分割協議に参加する相続人が確定されている必要があります。

 

したがって、遺産分割協議に先立って、①相続財産の調査と、②相続人の確定が必要となります。

 

①相続財産の調査については、遺言で相続財産が明らかな場合を除き、相続人が相続財産を探し出す必要があります。

 

詳しくは、遺産分割の対象となる相続財産をご覧下さい。

 

②相続人を確定するために被相続人の出生から死亡までの戸籍を集めた上で相続人を調査する必要があります。

 

詳しくは、 相続人の確定(相続人の欠格・廃除)をご覧下さい。

 

特に相続財産の調査は、相続人が相続財産の所在を知らない場合など、予想外に時間を要する場合がありますので注意が必要です。

 

 

5 相続税の申告と納付

 

相続税は、相続の開始があつたことを知つた日の翌日から10か月以内に申告書の提出と納付が必要となります(相続税法第33条・第27条)。

 

相続税は、原則として相続人が相続する相続財産に応じて課税されます。

 

そこで、相続税の申告・納付に先立って相続人間の遺産分割協議の結論を整え、相続人ごとの相続財産を確定することが前提となります。

 

したがって、相続税納税義務者においては、遺産分割協議を原則として相続開始後10か月で整える必要があります。

 

【関連条文】

 

(納付)
相続税法第33条
期限内申告書又は第31条第2項の規定による修正申告書を提出した者は、これらの申告書の提出期限までに、これらの申告書に記載した相続税額又は贈与税額に相当する相続税又は贈与税を国に納付しなければならない。

 

(相続税の申告書)
相続税法第27条
相続又は遺贈により財産を取得した者及び当該被相続人に係る相続時精算課税適用者は、当該被相続人からこれらの事由により財産を取得したすべての者に係る相続税の課税価格の合計額がその遺産に係る基礎控除額を超える場合において、その者に係る相続税の課税価格に係る(中略)相続税額があるときは、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から10月以内に課税価格、相続税額その他財務省令で定める事項を記載した申告書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

 

【ご留意ください!】

 

本解説は、相続後の一般的な手続きを述べたものです。具体的な相続手続・準確定申告・遺産分割協議に関しては、弁護士、税理士等の専門家にご相談いただくようお願いします。

 

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相続・相続税の法律相談は京都市下京区の弁護士法人オールワン法律会計事務所(京都弁護士会)の弁護士・税理士にお任せ下さい。

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