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相続・相続税対策としての生命保険活用〈京都弁護士会弁護士による相続の法律相談〉

 

相続対策、相続税対策に生命保険をどのように活用するのかを弁護士法人オールワン法律会計事務所(京都弁護士会)の弁護士(京都弁護士会)が解説します。

 

1.相続税納税資金等の確保

 

被相続人が生命保険の契約者被保険者で、相続人保険金受取人となっている生命保険は、相続が発生すると相続人が保険金を受け取ることになります。

 

この保険金は、受取人として指定されている相続人の固有財産にあたり、遺産分割の対象となりません

 

したがって、万一遺産分割協議が長期化した場合も、保険金を相続税の納税資金(相続税の申告・納付期限は相続開始後10カ月 相続税法第33条・第27条第1項)や葬儀費用として活用することができます。

 

2.相続税の非課税枠の活用

 

同じく、被相続人が生命保険の契約者・被保険者で、相続人が保険金受取人となっている生命保険の保険金は、みなし相続財産として相続税が課税されますが(相続税法第3条第1項第1号)、当該保険金には非課税枠があります(相続税法第12条第5号)。

 

具体的には、【法定相続人の人数✖500万円】まで非課税枠が設けられています。

 

したがって、相続税の非課税枠を活用することで相続税を節税することも可能です。

 

3.相続放棄と生命保険金

 

被相続人が多額の借財を残して亡くなった場合、相続人は家庭裁判所に申述することで相続の放棄ができます(民法第938条)。

 

相続の放棄をすると、多額の借財のみならず積極財産についても相続人は相続することができません。

 

この場合でも、保険金は相続財産にあたらないため、受取人とされている相続人は保険金を受け取ることができます。

 

4.保険料と保険金

 

被保険者の年齢が比較的若い場合、払い込んだ保険料と比較して大きな保険金を受け取ることができる場合があります。

 

また、平準払い(月払い、年払い)などで保険料を支払う場合、生命保険に加入した直後に相続が発生するなどすると、結果として少額の保険料で大きな保険金を受け取ることになります。

 

【関連条文】

 

(相続又は遺贈により取得したものとみなす場合)
相続税法第3条

次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該各号に掲げる者が、当該各号に掲げる財産を相続又は遺贈により取得したものとみなす。この場合において、その者が相続人(相続を放棄した者及び相続権を失つた者を含まない)であるときは当該財産を相続により取得したものとみなし、その者が相続人以外の者であるときは当該財産を遺贈により取得したものとみなす。

1項
被相続人の死亡により相続人その他の者が生命保険契約の保険金又は損害保険契約の保険金(偶然な事故に基因する死亡に伴い支払われるものに限る。)を取得した場合においては、当該保険金受取人について、当該保険金のうち被相続人が負担した保険料の金額の当該契約に係る保険料で被相続人の死亡の時までに払い込まれたものの全額に対する割合に相当する部分

 

(相続税の非課税財産)
相続税法第12条
次に掲げる財産の価額は、相続税の課税価格に算入しない。

 5号

相続人の取得した第3条第1項第1号に掲げる保険金については、イ又はロに掲げる場合の区分に応じ、イ又はロに定める金額に相当する部分

 第3条第1項第1号の被相続人のすべての相続人が取得した同号に掲げる保険金の合計額が500万円に当該被相続人の第15条第2項に規定する相続人の数を乗じて算出した金額(ロにおいて「保険金の非課税限度額」という。)以下である場合 当該相続人の取得した保険金の金額
 イに規定する合計額が当該保険金の非課税限度額を超える場合 当該保険金の非課税限度額に当該合計額のうちに当該相続人の取得した保険金の合計額の占める割合を乗じて算出した金額

 

(相続放棄の方法)

民法第938条

相続の放棄をしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。

 

(法定単純承認)

民法第921条

 次に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす。

2号

相続人が第915条第1項の期間内に限定承認又は相続の放棄をしなかったとき。

 

(相続の承認又は放棄をすべき期間)
民法第915条
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。
2項
相続人は、相続の承認又は放棄をする前に、相続財産の調査をすることができる。

 

【ご留意ください!】

 

本解説は、相続・相続税対策における生命保険の活用についての基本的な考え方を示すものです。手続きの詳細につきましては、家庭裁判所・税務署等の官公庁、弁護士・税理士等の専門家にご確認・ご相談いただくようお願い申し上げます。

 

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