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相続税納税資金の確保〈京都弁護士会弁護士・税理士による相続税の法律相談〉

 

相続税の納税資金をどのように準備するのかについて弁護士法人オールワン法律会計事務所(京都弁護士会)の弁護士(京都弁護士会)税理士(近畿税理士会下京支部)が解説します。

 

1 相続税納税資金の準備

 

相続税の申告・納税は原則として相続開始後10か月で金銭(一部有価証券を含む)で一括納付します。

 

延納(相続税法第38条以下)、物納(同第41条以下)によって納税するには、次のような要件を満たす必要があります。

 

延納

 

① 納付すべき相続税額が10万円を超えること

➁ 納期限または納付すべき日に金銭納付が困難であること

➂ 延納申請書を提出すること

④ 必要額を満たす担保が提供できること

 

物納

 

➀ 延納によっても金銭納付ができないこと

➁ 金銭納付できない金額を限度としていること

➂ 物納に充当できる財産であり優先順位に従っていること

④ 物納適格財産であること

➄ 相続税納期限または納付すべき日までに物納申請書及び必要書類を提出していること

 

延納・物納が認められない場合は、金銭で一括納付できるように相続税納税資金を準備しておく必要があります。

 

1 遺言の活用

 

被相続人名義の預貯金で相続税の納税ができる場合は、納税資金として被相続人名義の預貯金が利用できるよう準備をします。

 

被相続人名義の預貯金を納税資金として活用するポイントは、相続税の納期限である相続開始後10カ月の時点で遺産分割が終了していることです。

 

被相続人名義の預貯金は可分財産であり、本来であれば遺産分割の対象とならずに法定相続割合等で個々の相続人に相続されるはずです。

 

しかし、銀行実務では、遺言・遺産分割協議書・同意書等により当該預金を誰が相続(遺贈)するのかを確認してから被相続人名義の預貯金の払戻・名義書換に対応します。

 

この場合、遺産分割協議が相続開始後10か月で成立するか否かは分かりません。

 

そこで、被相続人名義の預貯金を相続税納税資金として活用するため、被相続人が予め遺言を準備する必要があります。

 

2 生命保険の活用

 

次に、納税資金を確保する手段として注目したいのが生命保険金の活用です。

 

例えば、〈保険契約者〉〈被保険者〉被相続人、〈保険金受取人〉相続人といった契約形態の生命保険の場合、相続開始により相続人が受け取る死亡保険金は、当該相続人の固有財産となり、遺産分割の対象とはなりません。

 

したがって、被相続人名義の現預金を保険料にし、保険金で相続人に残すようにすれば、当該保険金を相続税納税資金として活用することができます。

 

また、上記契約形態の保険金は「みなし相続財産」として相続税の課税対象となりますが、その場合も非課税枠(法定相続人の数×500万円)を活用することが可能です。

 

【関連条文】

 

(相続税の非課税財産)

相続税法第12条  次に掲げる財産の価額は、相続税の課税価格に算入しない。

5号

相続人の取得した第3条第1項第1号に掲げる保険金(前号に掲げるものを除く。以下この号において同じ。)については、イ又はロに掲げる場合の区分に応じ、イ又はロに定める金額に相当する部分 イ 第3条第1項第1号の被相続人のすべての相続人が取得した同号に掲げる保険金の合計額が500万円に当該被相続人の第15条第2項に規定する相続人の数を乗じて算出した金額(ロにおいて「保険金の非課税限度額」という。)以下である場合 当該相続人の取得した保険金の金額

ロ イに規定する合計額が当該保険金の非課税限度額を超える場合 当該保険金の非課税限度額に当該合計額のうちに当該相続人の取得した保険金の合計額の占める割合を乗じて算出した金額

 

【ご留意ください!】

 

本解説は、相続税の納税資金に関する基本的事項を述べたものです。具体的な遺言・生命保険の活用については弁護士、税理士等の専門家にご相談下さい。

 

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