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調停離婚〈京都弁護士会弁護士による離婚の法律相談〉

 

調停離婚手続きの概要を弁護士法人オールワン法律会計事務所(京都弁護士会)の弁護士(京都弁護士会)が解説します。

 

1 調停離婚とは

 

調停とは、裁判所で当事者が話し合いをして問題を解決する手続です。

 

調停離婚とは、家庭裁判所で夫と妻が離婚に関する話し合いを経て離婚する手続です。

 

手続きに関与するのは夫、妻という当事者に加え、審判官(裁判官)、調停委員(通常男女1名ずつ)です。

 

離婚調停の初日と、離婚調停が成立し、調停調書が作成される時には裁判所書記官も同席します。

 

また、当事者に弁護士が付く場合には話し合いに弁護士も同席します。

 

話し合いは原則として別席で行われ、例えば最初に調停委員が夫の言い分を聞くと、夫が一旦退出し、代わりに妻が入室して調停委員に言い分を聞いてもらいます。

 

さらにDV案件等、夫と妻が遭遇することを避ける必要があると認められる場合には、調停時間を夫と妻で時間を調整したり、調停終了後に妻を先に退出させ、夫を遅れて退出させたりする等の配慮をしてもらえます。

 

2 申立手続

 

1) 管轄

 

管轄とは、どこの裁判所で離婚調停を行うのかに関する取り決めです。

 

離婚調停は家庭裁判所で行われますが、一口に家庭裁判所といっても日本全国にあります。

 

離婚調停を申し立てた時点で夫と妻が別居して遠隔地に居住しているといった場合、夫、妻いずれの住所地の家庭裁判所で離婚調停を行うのかを予め決めておく必要があります。

 

調停の申し立てをした人を申立人、調停を申し立てられた人を相手方といいます。

 

調停は、原則として相手方の住所地の家庭裁判所で行う必要があります。

 

したがって、夫婦とも京都に住む場合は京都家庭裁判所が管轄となりますが、京都に住む妻が、東京に住む夫に対して離婚調停を申し立てる場合には、原則として東京家庭裁判所が管轄になります。

 

この場合、夫と妻が合意することができれば、例えば中間の名古屋の家庭裁判所で離婚調停を行うことも可能です。

 

2) 申立費用

 

収入印紙1200円分と郵券(郵便切手)となります。

 

郵券の額は各裁判所に確認する必要がありますが、東京家庭裁判所の場合800円です。

 

3) 事件名

 

これまで「離婚」調停と呼んできましたが、実は家庭裁判所の家事調停には離婚調停なる手続きはなく、「夫婦関係調整」調停と呼ばれます。

 

要は、初めから離婚を前提として話し合いをするのではなく、夫婦関係を修復して元の鞘に納めることも視野に入れて話し合いをするということです。

 

ただ、本稿では一般になじみのある離婚調停という名称を用いることにします。

 

3 他の調停の申立

 

離婚調停の申立てにあたっては、他の申し立ても付随してなされることがあります。

 

財産分与調停

 

  離婚に伴う財産分与を求める調停です。

 

  離婚調停中だけではなく、離婚後2年以内であれば財産分与を求めることができます。

 

婚姻費用(分担)調停

 

  婚姻費用の分担を求める調停です。

 

  夫婦間では別居・同居にかかわらず収入に応じて婚姻費用を負担する義務があります。

 

年金分割調停

 

  離婚の際の年金の按分割合を家庭裁判所に求める調停です。

 

慰謝料調停

 

  相手方の不貞行為などを理由として慰謝料を求める調停です。

 

養育費調停

 

  養育費の額の決定や支払いを求める調停です。

 

面会交流調停

 

  子と暮らさない親と子の面会交流の具体的内容を話し合う調停です。

 

例えば、専業主婦の妻が夫と別居して離婚調停を行う場合、離婚調停に時間がかかり、その間夫が妻に生活費(婚姻費用)を支払わないと、妻の生活はたちまち立ち行かなくなります。

 

そこで離婚調停と並行して婚姻費用分担の調停を申し立てることになります。

 

また、裁判手続きに拠る離婚(後述の裁判離婚)との関係では、「調停前置主義」という考え方から、いきなり裁判で離婚を争うのではなく、前段階として調停手続きによる話し合いを経た後でなければ離婚裁判を起こせないという決まりがあります。

 

4 離婚調停の終了

 

1) 離婚調停の成立による終了

 

離婚調停が成立すると、調停調書が作成されます。

 

調停調書は、確定判決と同様の効力を有します。

 

したがって、調停調書に財産分与、慰謝料、養育費等の支払いに関する条件が記載されている場合、当該支払義務者が支払いをしないと、権利者は改めて支払いを求めて裁判を起こす必要はなく、執行手続き(差押え等)をとることができます。

 

また、離婚届との関係では、申立人は、調停成立後10日以内に離婚調停調書の謄本を添えて、市区町村長あてに離婚届を提出する必要がありますが、離婚の効力は調停成立時に生じています。

 

2) 離婚調停の不成立による終了

 

離婚調停が成立しない場合は、審判離婚に移行できる場合を除き、調停不成立として離婚調停を終了するか、調停を取り下げる必要があります。

 

裁判離婚に移行する場合は、裁判所で調停不成立証明書を取得の上、訴えを提起することになります。

 

5 調停離婚のメリットとデメリット

 

1) メリット

 

離婚の条件等について、当事者間で柔軟な話し合いにより解決することができます。

 

手続き費用についても低廉です。

 

話し合いの結果、離婚調停が成立すると、離婚調停調書に確定判決と同様の効力が認められるため、協議離婚と異なり、当該取り決めを強制的に義務者に守らせることができます。

 

2) デメリット

 

離婚調停は、あくまで当事者間での話し合いが前提となりますので、相手方が話し合いに応じない場合、離婚調停による離婚はできません。

 

また、財産分与、慰謝料、養育費等の金額について話し合いを行う場合、専門的知識がないと何が自分に有利な条件となるのか、どこまで自分の主張を押し通すことができるのか、判断がつかないことがあるため、これも離婚調停のデメリットです。

 

ただ、後者のデメリットについては、弁護士等の専門家の助力を得ることで容易に解決することもできます。

 

【ご留意ください!】

 

本解説は、調停離婚手続きの基本的事項を述べたものです。具体的な離婚調停の申し立て等については、家庭裁判所や弁護士等の専門家にご相談いただくようお願いします。

 

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